顧問弁護士が担うべき役割

顧問弁護士は契約先の企業で法的なトラブルや問題が発生した際に解決したり、法的に企業が不利益を被らないよう第三者立場でアドバイスを行ったり、法律の専門家として企業の経営をサポートする役割を担っています。

ここでは顧問弁護士が担うべき役割について解説。

弁護士が企業の法務部と連携する意味やその際のメリットについても説明しています。

発生する企業のトラブル対処

企業活動を行っていると、売掛金の不払いや顧客からのクレームなどさまざまなトラブルが発生します。

また労使関係のもつれから従業員と訴訟に発展することもあります。

顧問弁護士はこのようなトラブルの法的解決をする役割があります。

社内体制や契約書の整備

企業のコンプライアンスを高めるために法律に則って社内体制や契約書の整備を行うのも顧問弁護士の役割です。

こうした対応は時間がかかりますが未然に企業が法的トラブルに遭遇しないようにするための予防対策にもつながります。

客観的に企業経営をサポート

顧問弁護士は社内の状況を把握しながら第三者的立場でアドバイスする役割も担います。

経営者が意思決定をする際には、従業員の意見の他に客観的な視点も必要です。

顧問弁護士は法律的観点で経営をサポートすることができます。

顧問弁護士と法務部の棲み分け

顧問弁護士も法務部も企業内の法的なトラブルや問題解決のために動くという点では共通しています。

両者が決定的に違うのは対応する際の立ち位置です。

企業側に近いのが法務部、外側から援護するのが顧問弁護士です。

そのため問題解決に時間をかける余裕がなくスピーディーに対応できる業務の場合は法務部が担当するのが向いています。

その一方で、問題が大きく法務部では対応できない難易度の高い解決業務は顧問弁護士が担当するのが望ましいです。

顧問弁護士と法務部ではどちらが良いのかという観点ではなく、トラブルや問題の内容に応じて役割分担したり、連携して解決に当たる方が効率的です。

両者のバランスを取ることで健全な経営が継続できることになります。

【注目】社内弁護士経験のある弁護士と顧問契約をするメリット

顧問弁護士は客観的な立場で行動できるのが強みですが、内情がわからず企業の求めるスピード感とずれることもあります。

その点、社内弁護士経験のある弁護士なら現場の状況を的確に把握した上で柔軟な対応ができます。